ホモ・サピエンス

78

クラブ休み期間中、本棚から色々と本を読み返している。
今度は「サピエンス全史」上下巻を読みかえした。

3年前に息子から奨められた本。
読みながら「息子も成長したな」と感じたものだ。

何故ならば、人類の進化や文明の発達、難しい言葉や言い回しで理解しづらい点も多々ある。
それでも単なる歴史書ではなくて本当に面白かった。
息子もまた同様に感じていたのだろうと想像すると、嬉しかったし、成長したと感じたのだと思う。

「サピエンス全史」は特に上巻は一気に読み終えた。
そして今回も同じく一気に読み終えた。

第一章「認知革命」の活字から始まる。
サッカーにおいて「認知」はトレンドだけに興味深く入って行ける。

人間が地球を支配できるようになったのは虚構であり想像力であると著者のユヴァル・ノア・ハラリは解説している。

伝説や神話、神々、宗教は認知革命に伴って・・「気を付けろ、ライオンだ」といえる動物や人類種は多くいた・・・サピエンスは「ライオンはわが部族の守護霊だ」と言える虚構・想像する能力を獲得した。・・・その事が人類史上一番大きな革命(認知革命)であった。P38

このような言語の数々のおかけで、未来を信じることで今を我慢できたからこそ第二章の「農業革命」という詐欺の厳しい時代を乗り越えた。
この想像力のおかげで複雑な社会を形成することが可能になり、現代まで生き残っているのがサピエンスなんだと説いている。

ユヴァル・ノア・ハラリはこうも言っている。
サルに将来沢山バナナが食べられるからと言ったところでそのサルが持っているバナナは譲ってもらないが、サピエンスは虚構と想像を手に入れたことでバナナを讓ることができる。
サピエンスは無数の他人と柔軟に協力できたことで世界を支配しサルは動物園の檻の中に閉じ込められたとも語っている。

下巻では第四章の「科学革命」によって虚構や想像力に科学的根拠が持ち込まれたことが書かれている。

それでもラストには人生の意義、幸福度を測ることが書かれている。

そして、人類は飢餓や疾病、戦争を減らしサピエンスの境遇に関してはようやく進歩を遂げた。他の動物にたちの境遇はかってないほどの速さで悪化の一途を辿っている。何処へ向かっているのか誰にもわからない。
仲間の動物や周囲の生態系を悲惨な目に遭わせ、自分達の快楽や楽しみを追い求め、それでも満足していないでいる。
こんな不満で無責任な神々ほど危険なものがあるだろうか。
で終わっています。

ホモ・サピエンスとは賢い人間の意味。
そんな人間の素晴らしい所は、やはり未来を想像できる能力なんだと思う。

そんな想像力があるのだから、生態系や動物たちの悪化は自分達も含まれている事に既に想像出来ていると信じたい。

ホモ・サピエンスが本当に賢い人間という意味であるならば。

【お知らせ】
noteさんのブログで毎日メモ代わりに書いていますのでよかったらそちらもご覧ください。