Real thing

今年のジュニアユース合宿も欠席者ゼロで無事終えた。

毎年のことだが神経を使う。
脚を攣らせたいけど怪我はさせない。もちろん選手生命に関わる怪我だけは絶対させない。
よって周到な事前準備そして終了後のフィードバックとホームページへの記録を残す作業。
選手達が画像で観ることによってその時の経験がより鮮明に活かされるから。
そして大人になったとき必ず活きる。
今度は自分がoutputする側となる。

毎年この合宿、私は挑戦している。

今年のテーマは「Real thing」(まがいものではない、空想でない、本物的な)である。

リスペクトしている友人4名に手伝っていただいた。

プロサッカー界で活躍している友人、高校サッカー界で活躍している友人、一流アスリート・メダリストの肉体に触れ続けている友人。
3人に共通していることは世界を常に意識しつづけていることである。
そして、友人でもありお世話になっている曹洞宗高福寺住職23世水原康道老師に手伝っていただいた。
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1年生はCORAZON GRANDEから始まりCORAZON GRANDEで終わった。
2,3年生は子供扱いはせず大人の方が企業研修で受講しても充分為になる内容にチャレンジした。
特に2日目は勝負であった。
マインドマップの講義ができるかどうか。形だけであれば単なる受け売りの授業となってしまう。
よってお互い眠い時間となってしまう。ボール蹴っていた方が良い時間となる。

結果は9時から12時40分までトイレ休憩なしで全選手が集中したままに「まだ続けたい」という気持ちのまま終える事ができた。

このまま何時間でも講義を続けられるだけの引き出しがまだまだあったことに、驚きとともに自分の日頃の蓄積が増えていることに少しばかりではあるが発見もあった。

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午後の「サバイバル」実習もまずは名前で選手に様々な事を想像させるところからのスタートは成功した。

この実習は昨年やりたかったのだが、そこまで昨年はやれるレベルに選手達を育てることができていなかったので今年はどうしてもやりたかった実習でもあった。

この実習で選手達に感じて欲しかった事は日頃の指導が染みついていれば実はとても簡単な内容となる。そうでないと、とても難しい内容となるということである。

声をかける状況に相手があるのか、相手の心を読み、どんな会話を成立させていけば良いのか、または途中でやめた方がよいのか、
自分の目的を果たすためにどうやって仲間や相手に協力してもらえるか。
全てが今までに人間として培ってきたことが活きてくる。

このコミュニケーション能力が人間性でもありその上でサッカーの上手い選手となるわけだ。

選手達は口々に言っていた
「田畑さんにこの内容聞いた時、正直やだな、とおもいました」
「僕にはできないと思いました」
「最初は無理と思いました。断られたどうしょうと思いました」
「そのうち楽しくなってきてどんどん色々な人と話ができるようになりました」
「けど、みんな良い人ばかりで誰にも断られませんでした」
「みんな快くしてくれました」「僕はご飯食べていけと言われました」
「人ってやっぱり素晴らしいと感じました」
「この町の人達はみんな優しくて良い所なんだなと思いました」
「友達と話ししながら自然の空気吸いながら歩いているのがとても気持ち良かったです」
「田畑さん知っていると言われました」
「また絶対やりたいです」
「こんなにたくさんお土産もらいました」等々・・・・。

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帰ってきたときのみんなの笑顔が嬉しかった。
みんなとても人間らしい良い顔をしていた。
この本質を持った子供達をお預かりしているからこそ、高いレベルのチームを目指す事ができると思う。

そのことがなによりの収穫であった。

人を観る力。

これは急に養えるものではない。クラブでもそうだが家庭での生活も関わっている。

こいつらには人物もチームも本物に触れさせ続ける。

本物に触れあい続けることが真贋を養え、感性を磨いていける唯一の方法である。

田畑雅宏

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