啐啄

一昨日は6年連続で出場させていただいている第19回全日本フットサル関東大会へ行ってきました。

今年は茨城県でした。

毎年関東の各都県へ行くことができて、おなじみの方々と顔を合わせられることが楽しいです。

今年の子ども達はいままで一番フットサルをやってきませんでした。

サッカーのチームとして鍛え上げたこいつらが小さなピッチでどのようなプレーを見せてくれるのか楽しみでいました。

初戦のマルバさんとは関東大会で何度も対戦させていただいている浅野さんが率いる強豪チームです。

今回はGKが山梨予選で退場処分となっていたので
未経験者の急造GKであっただけに(未経験のキャプテンアヤトが頑張ってくれました)
できればマルバさんとのゲームはベストで戦いたかったのも本音です。

開始早々に3失点して0-3。

失点の仕方が新潟遠征、そして高円宮杯と危惧していた通りのメンタル的な失点であったことが残念でしかたありません。

まだ成長しきれていないということは私の指導力に問題があるようです。

それだけにいつもベンチから座りっぱなしで無言の私ですが、このままつまらないゲームで大敗する流れでした。
よって、タイムアウトを取り、戦い方を伝え、前半はどうにか1点返して1-3で終え、試合終了まで立ちっぱなしで一緒に戦いました。

結局前半の0-3が響き、追い上げましたが6-7で敗退し、2勝したマルバさんが決勝T進出を決めました。マルバさんは強かったです。

2試合目も埼玉の強豪フォルチさんでしたが、お互いに消化ゲームとなりました。
メンバーは大幅に入れ替えました。

こいつらどんなゲームをしてくれるのか楽しみにベンチに座っていましたが1-5となり、
タイムアウト。

よってこのゲームも立ちっぱなしの采配となってしまいました。

前半2-5で終了。

後半。残り3分。3-6。となりタイムアウト。

このゲームの大切さ、やはり伝えないとこいつらダメらしい。

「おまえら、消化ゲームだろうが、なんだろうが、このゲームの負けは絶対許さない。おまえらはやれるだけの能力も練習量もやってきた。絶対にひっくり返せ。自分の人生は自分でひっくり返せる人間になれ!俺も一緒に戦う。」

ということで、私が怖かったのかどうだかわかりませんが・・・笑

試合終了残り49秒で追いつき、残り20秒で逆転して7-6で勝つ事ができました。

残り3分で強豪相手に4点取ったのですから見事なフロー状態に成功したわけです。

世間からみたら消化ゲームですが、こいつらにとつては人生をひっくりかえすことはいつでもできると学べたゲームとなつたと思います。

見知らぬおじさんからも、関係者の方からも「凄いゲームでしたね。感動しました」と言っていただきました。ありがたいことです。

啐啄(そったく)なんです。

啐啄とはこのようなことなのかもしれません。

啐啄とは雛(ひな)がかえろうとするとき,雛が内からつつくのを「啐」,母鳥が外からつつくのを「啄」というのですが、ほんの少し外から割れやすいように手助けをしてあげるということです。

子ども達が一生懸命やろうとしているベストのタイミングでほんの少し背中を押してあげるということです。勇気づけてやるということです。

師匠と弟子の呼吸がぴったり合うというときにも使われるようです。

いつもは無言の私ですが、一緒に毎日時間を共有してきたからこそ今回のこのタイミングは彼らにとってプラスとなったと信じたいです。
(といいつも毎回裏切られ続けていますが・・・)

次の舞台で今回の開始早々の3失点と同じ事をするようであれば私の今回の力を貸したタイミングは無意味であったということでしようね。

彼らは殻を自力で破っていないということですからね。

おまえらが殻を自力で破ったといことを信じたい。

馬鹿息子達を信じ続けているオヤジより。

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