今日、マサキチがDENの玄関に立っていた。
どうやら大学合格の報告に来たようだ。
先日、マサキチから電話があった。
電話口でどうも泣いているようであった。
途切れ途切れの、ふりしぼる声で早稲田大学に合格したとのことだ。
俺も電話口で自然に涙がこぼれていた。
「よかったな」
この言葉を心の中で何度もつぶやいた。
自分の子どもでもないのになんでこんなに嬉しいのか自分でもわからないが、本当にこころから嬉しかったことだけは確かであった。
きっとマサキチのこの一年間の努力を続けた姿が想像できたからだと思う。
ジュニアユース時代、旧ナイキプレミアカップ山梨県大会優勝したときは一度も試合に出なかった選手。
それでもコイツは俺についてきた。
そんなマサキチが高校サッカーで上を目指して挑戦したいと思える青年にまで成長。
親元離れ県外尞生活サッカー漬けの三年間を送る。
そしてサッカーに区切りをつけて次なる挑戦。
1年間の浪人生活。
孤独な戦いであったと思う。
相当なプレッシャーとの戦いであったであろう。
マサキチとはこの一年間会ったことも、話しもしていなかった。
でもずっと気になっていた。
今日あらためてマサキチから、
「ジュニアユースの3年間は僕の宝です」
「この3年間があったから今の僕があると思います」
「あの時代は本当に楽しかったです」
と言ってくれた。
この言葉に俺は救われる。
今までの苦労(そうでもないか)が全てチャラになる。
これからも監督を続けよう。そういう気持ちにしてくれる。
俺としてはチームが優勝するよりも数年後に成長した教え子との再会が一番嬉しい。
マサキチ。
これで遊びまくるなよ。人生はこれからだ。まぁー心配ないだろうが、お前は直ぐに調子に乗るからな。笑
今度、DENCUPで一緒にプレーするぞ。