センス・オブ・ワンダー

センス・オブ・ワンダーsense of wonder。
驚く感性、神秘さや不思議さに目を見張る感性。

この感性は、やがて大人になるとやってくる倦怠感と幻滅。
わたしたちが自然という力の源泉から遠ざかること。
つまらない人工的なものに夢中になることなどに対するかわらぬ解毒剤になる。

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知ることは感じることの半分も重要ではないことに気づける大人に。

子ども達が出会う事実のひとつひとつがやがて知識や知恵を生み出す種子だとしたら、様々な情緒豊かな感受性は、この種子を育む肥沃な土壌となる。
幼い子ども時代は、この土壌を耕すとき。

感情、思いやり、哀れみ、賛嘆や愛情などのさまざまな形の感情がひとたび呼び覚まされると、次はその対象となるものについてもっとよく知りたいと思うようになる。
そのようにして見つけ出した知識は、しっかりと身につくであろう。

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消化する能力が備わっていない子どもに事実をうのみにさせるよりもむしろ子どもが知りたがる道を切り開いてやることのほうがどんなに大切であろうか。

無意識のうちに喜びの声をあげる。
嵐の日も、穏やかな日も、夜も昼も探検に出かけていきます。
それはなにかを教えるためではなく、いっしょに楽しむためなのです。

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寝る時間が遅くなるからとか、服が濡れて着替えをしなければならないとか、絨毯を泥んこにするからといった理由で、ふつうの親たちが子どもから取り上げてしまう楽しみを、わたしたち家族はみなゆるしていました。
ともに分かち合っていました。

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幼い心に焼き付けられていく素晴らしい光景の記憶は、彼が失った睡眠時間をおぎなってあまりあるはるかに大切な影響を、彼の人間性に与えているのだと私たちは感じているからです。

子ども達の世界は、いつも生き生きとして新鮮で美しく、驚きと感激に満ちあふれているのです。

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残念な事に、わたしたちの多くは大人になるまえに澄みきった洞察力や、美しいもの、畏敬すべきものへの直感力を鈍らせ、あるときは失ってしまいます。
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センス・オブ・ワンダー(新潮文庫)/ レイチェル・カーソン(著)/一部抜粋引用

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センス・オブ・ワンダーは八ヶ岳そのものです。
映像ではなく、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚で人間は感じるのです。
その感性を磨くには八ヶ岳は最高です。
映像に偏って判断してしまう時代なのかもしれません。
それでも映像に映らない真実を感じられる力こそ人間力だと思います。
サッカーも同様だと思っています。
子ども達には五感でサッカーを楽しんで欲しいと願っています。

センス・オブ・ワンダーを読んでいると八ヶ岳の風景が次から次へと浮かんできます。
ここに載せた写真は八ヶ岳の日常を私が撮ったものです。
土偶は子ども達と一緒に作った時の写真です。

山を歩いているとアカゲラ、ノビタキの声が響き渡ります。
エゾハルゼミの大合唱の森もまた壮観です。
そして落ち葉と土を踏みしめる音が実に心地よいものです。
沢の水の流れる音と匂いとなんとなく皮膚に感じるヒンヤリ感は心の中まで癒やしてくれます。
人間よりも雉やリス、鹿やキツネとの出会いも楽しみのひとつです。

八ヶ岳から眺める早朝の富士山はいつも心を凛とさせます。

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誰もがセンス・オブ・ワンダーを持っているんだと思います。

その事を忘れずに、
素晴らしい光景の数々を心に蓄積しながら、
子ども達と一緒にサッカーを楽しみながら、
子ども達の成長に関われたら素敵だなと思います。

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この本と出会わさせてくれた今井さんに感謝しかありません。​

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