サッカーの魂を磨く場所。

今日は朝からグランデのジュニア、ジュニアユースのゲームを観て、夕方からある選手の魂をどうしても確認する必要があってトラベッソのトレーニングに顔を出してきました。

トラベッソとは20年近く数え切れないほど死闘と呼べるほどのゲームをやってきましたが、トレーニングを見学したのは初めてでした。
もっとも想像通りで、グランデのトレーニングにタイムスリップした時間でもありました。
本当に心地よい時間でした。

OBのJリーガーや高校生も混じり8人で延延と真剣勝負をしていました。
この張り詰めた空気感というか魂と魂のぶつかり合いの中から素敵な選手が育って行くのだろうと感じました。

この空気感は昔のグランデと同じです。

サッカースクールではない。
サッカーを習いに来るのでもない。

サッカーが大好きになる。
サッカーがもっと上手くなりたい。
サッカーに餓える。
それらを磨く場所。

だからコーチから褒められるプレーを選択しないし、そんなこと考える選手はいない。暇はない。
コーチもでしゃばらない。
近年はコーチどころか親に褒められるプレーを選択する選手や、でしゃばる親も増加傾向だ。

このベースの空気感というか選手の魂を作って行かないと、
持っている選手でないと、
どんなに素晴らしいコーチや戦術トレーニングをしたところでチームもコーチも選手も親にもモッタイナイ。

サッカーの戦術を学ぶことは絶対に必要だし、日々進化していくサッカーを理解していかなければ日本は取り残されていく。
世界を知っているコーチに教わることも大切である。

しかし人間が持っている根底の部分は今も昔も変わらないし、変えてはいけないし、忘れてはいけない。
これはサッカーだけに限ったことではない。教育における全てだ。
花の咲くのは今ではない。咲いた花はいつかは枯れる。大切なのは枯れてから。
気づいたときには時既に遅しにならないように、子ども達の成長を我慢してでも見守ることも大人達の役目だと思っています。

今日は本当に良い時間を過ごせた。
久しぶりに心の掃除ができました。

トラベッソに感謝!

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永遠のライバルであり山梨で一番リスペクトしている方。
だからグランデの選手達と同じだけこの子達も大好きだ。

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昔のグランデの空気感で育ったOB達とはおそらくずっと付き合っていくんだろうな。
きっとトラベッソも同じなのだろうな。
これからのグランデの選手達ともその関係ができたら幸せだ。

年頭所感 2020年

新年あけましておめでとうございます。
令和最初の新年となりました。

昭和そして平成の30年間のレガシーから令和となり目に見えない大きなうねりのような強烈な変化を感じます。
驚くような早さで人々が我先に突き進んでいるようです。
その先に何があるのか誰にもわかりません。

昭和的に例えると、バーゲンセール開店と同時に殺到する空気感とどこか似ています。
私はその空気感が苦手です。息苦しさを感じます。

この違和感はジェネレーションギャップなのかもしれません。
単なる杞憂であって欲しいと願います。

それでも見失ってはいけないモノがあると思います。
物事の本質を見極める人間力です。
きっとそれは平成よりも昭和、昭和よりも大正、大正よりも明治とコミュニケーションツールが少ない時代ほど人間力におもむきが大きかったことは確かです。

ゆえに育成年代において人間力を磨く場を作って行く必要があります。

拡大の昭和から継続の平成そして縮小の令和へ。

会社に例えると創業者が昭和、二代目が平成、三代目が令和です。
三代目が会社を潰すとよく言われますが、そうならないためには人間力を磨き創造する力が大切となります。

戦争を知らない、裕福が拡大した昭和とどうにか継続してきた平成で育った子ども達が大人となり保護者となり、人を育てる立場となってきた令和。

だからこそ、人間力がないと創業者の開拓時代すら想像もできない甘やかされた三代目社長と同じになってしまいます。
人間力とは簡単に言えば道徳です。
自分の良心によって、善を行い、悪を行わないことです。
挨拶や目上の方を立てることはとても大切なことです。
人間力ある方にはこの意味の本質が理解できると思います。

私はクラブ設立した2001年からの夢があります。
世界に通用する人間をこの八ヶ岳から輩出することです。
サッカーを通じて人生を豊かにできる大人になって欲しいことです。

私には信念があります。
自分の両親(良心)に恥じない生き方をする。
人間力を磨く事が全ての根底になくてはならない。
育成には時間と愛情が必要である。金儲けが一番であってはならない。

強いチームを作るのではない。気がつけば強いチームになっていただけであり、子ども達に本気で正面から接し人間として一対一の真剣勝負をしないのであれば指導者はできない。
自分の家庭を守れない、自分の子どもを育てられない人間が他所様のお子様を育てる事は出来ないとも思っています。

こころの余裕を持った大人達が増えて欲しいです。
子ども達に昔の横綱のようにどっしりと受け止めてから戦えるだけの心技体を身につけて欲しいです。

新年になっても信念は変わりません。
心の軸を持ち続けることが人間として、ひいては地域の皆様やクラブの子ども達、仲間の皆様にも幸せをもたらすと思う気持ちに迷いはありません。

今日、そして明日、未来へ向かって愚直に精進し続けます。
本年も皆様のご家庭が笑顔あふれる幸せな毎日であることを願っております。

2020年 元旦
田畑雅宏

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