第86回高校サッカー総括

今年も高校サッカーVTRも含めて沢山観て楽しみました。
ここ4,5年必ず自分と結構深い関わりのある選手が活躍していることが、現地へ足を運ぶ要因にもなっているようだ。
彼らのジュニア、Jrユース世代どんなプレーをしていたとか、どんな性格の少年であったとか。
今関わっているグランデの選手達に少しでもフィードバックできないか、そんな見方で足を運んでいる事も事実のようだ。
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そんな86回目はご承知の通り流経柏が派手な優勝で87回の選手権に向けてスタートが切られた。

各報道や指導者仲間からも流経柏は強くてあたりまえ、選手集めているしという声が聞こえる。
某スポーツ紙、藤枝東監督さんのコメント「(流経)私学ですからスカウトもしますし、施設から違いますし、公立ですからそこまでできません。その結果が出たという気がします。完敗だと思います。」というコメントには残念であった。
まず敗者の将は敗因を施設と選手の素質にしてはいけない。口にしてはいけないと思う。
私学的偏見は捨てるべきだ。
「完敗です」だけでいいだろう。
悪際はなかったのかもしれないが活字で残ってしまうのだから。

今年レイソルに復帰した長谷川悠は流経柏が初めて選手権出たときの9番の選手であるが彼もまた流経柏に鳴り物入りで入ったわけではない。山梨でも県トレにはいたが評価は高くなかったと言い切れる。良くDENに来ていた。私ぐらいデカくて足元上手かった。とても優しいおとなしい子であった。
長谷川悠は高校選び成功した一人。変な伝統だけの蹴るだけ高校へ行っていたら間違いなくパワープレー要員として後半途中投入されている姿がよぎってしまう。
県内とか県外とかの枠に惑わされず選手にマッチするであろうスタイルの高校を奨めたJrユース時の指導者に恵まれたと思う。

流経柏以上に立派な施設持っている私学は沢山あるし、なによりも施設も選手も数段格上の環境を揃えているJユースチームに勝ちきって全日本ユースで優勝しているのも流経柏である。
大前君にしても他の登録選手の出身チーム見ても町クラブ出身が多数。
Jrユース時代の肩書きはない。サッカー好きの雑草を集めた集団に思える。
藤枝の方が私にはエリートに思えるのだが。いかがなものか。

私の発想は公立、私立で区分しない。肩書きでブランドで考えない。
100円の美味しいミカンもあれば5.000円の不味いメロンもある。
国立出のつまらない人間もいれば(スキー仲間の東大教授のSさんのことではないですよ)、中卒の一緒にいるだけで楽しくしてくれる友人もいる。(これはテニス仲間のNさんのことです)
全ては個である。選手の事を親身に考えている素晴らしい部活の顧問の先生もいるし、カッコイイ有名クラブのジャージでだまされているだけで実際は中身のないバイト感覚の有名クラブコーチも沢山いる。
その町に必要とされていれば大企業の経営するレストランであれ、個人経営の食堂であれどちらでも良いと思う。真心込めて作っていれば。

うちの選手達にはぜひとも本物を見極められる人間に成長してほしいものだ。

そんなわけで今年の高校サッカー総括は私学が勝つとあたりまえの風習、県立が勝つと昨年の盛商のように感動風に取り上げられる事がよろしくない事を言いたい。

やっている選手は私学も県立も関係なくみんなサッカーに青春をかけている何も変わらない青年達である。

来年はどこが優勝するかは全くわからない高校サッカー事情となったようだ。


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